①創立期(1965~1979年)時代の転換期と類設計室の創立
’70年代に入ると、新・三種の神器(カラーテレビ・クーラー・自動車)が社会全体に行き渡るほどまでに成長し、豊かさが実現される。貧困の圧力を背景とした社会運動も衰退し、一部の若者は仲間や自然といった人類の本源的なものへと向かった。この意識潮流が、共同体・類設計室へと結実する。
②拡大期(1980~1991年)「事実の共認」が統合軸
’80年代、貧困の消滅により動力源を失った市場経済は、国の借金というカンフル剤で任命される。カネ余りがバブル経済を生み、建設業界も空前の活状に沸く。業績も組織も急拡大する中、バブル崩壊を予見し、組織体制の基盤づくりと業務の高度化を図る。
③転換期(1992~2002年)自分からみんなへ、活力源の大転換
’91年のバブル崩壊、そして、相次ぐ金融機関の破綻により私権制度の崩壊が予感されはじめる。また、’95年の阪神・淡路大震災を契機に市民が自らの手で地域社会を担っていく機運が上昇。人々の意識は「自分からみんなへ」と大きく動き出す。この「外へ・人へ」と向かう意識潮流を組織や事業に生かしてゆく。
④展開期(2003~2010年)私権の終焉と共認収束の高まり
’02年、ニューヨークバブルの崩壊が決定打となり、私権の終焉が過半の人々の意識に刻み込まれる。人々は収束不全(活力が出ない)に陥り、変革への期待を強めていった。この突破口=答えを求める先端意識を掴み、新事業や組織改革提案に取り組んでゆく。
⑤変革期(2011年~)変革の力で、新たな可能性を切り拓く
’11年の東日本大震災・福島原発事故は、国や政治に対する不信感を募らせる。そこから生じた危機感は、脱強制の意識を生起させ、「自分たちの手でつくりだす力」を渇望する。この主体意識の大潮流は、概成の枠から解放された追求を生み、組織・事業の大変革を促してゆく。